多様性を見つめ、
湯本を盛り上げる。

HMIホテルグループ湯本観光ホテル西京・営業統括支配人
兼安二郎さん(2019年2月取材当時)
湯本で60年の歴史を持つホテル西京。60年と言えど、湯本の旅館の中ではまだ若い部類にあたるそうです。そこで統括支配人を務める兼安さんは銀行マンからホテルマンへと転身された少し変わった経歴の持ち主。そんな兼安さんが考える地域の魅力や課題とは?お話を伺ってきました。

どのような仕事をされていますか?

統括責任者として、ホテル西京の運営にかかわることすべてに関わっています。また、旅館業のプロではない転職組です。前職では建設業の営業、銀行の営業マンとして働いていましたので、すこし変わった経歴かもしれません。初歩から覚えなければならないことや苦労の連続ですが、日々試行錯誤しながら、従業員と一緒に楽しく仕事をしています。

仕事をされる上でこだわっている点を教えてください

こだわりと言いますか、旅館だからと、特別な意識を持ってお客様に接しなければならないという考えを持たないように運営しています。自分の家に友人やお客さんを招いた時は、おもてなししようとするのは当然ですよね?おもてなしは人と人とのことですから。そのような一般的な社会人の一般的な考え方を大事にし、従業員一同ともその意識を共有しています。

長門市の魅力を教えてください

季節感のある自然環境です。紅葉の時期をはじめ、自然が本当に美しいです。ただ、苦言かもしれませんが、長門の魅力をもっと知ってもらう努力を、我々も含め、すべきだと思います。CNNで元隅稲荷神社が脚光を浴びましたが、外部発信でないと環境が変わらないのは残念なことです。長門市一丸で長門の魅力あるスポットをどこへ向かって発信すべきか、模索し検索していかなければならないですね。

長門市の若者へアドバイスをください

地元の高校生や中学生に接した時に素直で優しい方が多い。これは長門の特性で魅力であると思います。しかし、概して問題に思うことはコミュニケーション能力の不足についてです。会社のすべてはチームプレイで、コミュニケーション能力は社会で一番最初に必要とされることです。色々な人や考え方に触れ、多様性を認めること。そして、その中で自分をアピールしていくことが大事です。

今後の展望について教えてください

まず最初にできる地域貢献は会社を継続していくことです。このことは何が何でも守っていきます。社会が変わっていくのと同様、旅館のあり方も変わっていくことでしょう。日本の観光人口が減っていく中、インバウンドについては我が社、地域をあげて力を入れていくべきです。歴史の若い旅館だからこそできる攻めの姿勢でこれからも頑張っていきたいですね。
長門の若者へ社会の多様性を学び、コミュニケーション能力を磨きなさいと語る兼安さん。そして、時には自分を強くアピールすることも大事であると。それは、さらにグローバル化が進むこれからの世の中を生き抜いていく一つの指針となるように感じました。
湯本観光ホテル 西京
湯本観光ホテル 西京
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