想いをつないで
長門の農産物を輝かせる

株式会社63Dネット 代表取締役
末永裕治さん(※2019年3月取材当時)
長門の魅力をもっと発信したい。63Dnetは長門の魅力を引き出すべく誕生した会社だそうです。代表の末永裕治さんは63Dnetの他にも、養鶏業や循環型社会を目指す長門アグリストなど多方面で活動されています。そんな末永さんにお話を伺ってきました。

どのような会社ですか?

弊社は、長門の1・2・3次産業事業者の連携事業体です。1次産業では「新規就農支援事業」を、2次産業では、長門市6次産業化支援施設「ながとラボ」と連携し、地域の農畜産物を原料にした商品を開発する「商品開発加工事業」を、3次産業では「流通事業」として直営の「LaLaフラン」と「LaLaBakery」にて集荷・販売を行なっています。これらの事業を3つの柱に長門の魅力を発信すべく活動しています。

この仕事をはじめたきっかけを教えてください

後継者不足や収入の不安定さ、販路の開拓については長門の生産農家の中で共通の悩みでした。しかし、農業をしながらこれらを解決していくことは難しい。それならば、個々でやるより、共同加工、共同販売したほうが良いということから「63D net」を立ち上げました。農産物を売り込む営業マンを一人雇うところからはじまり、地元の農産物をより価値ある形で売る、ということを目指してスタートしました。

仕事で苦労されている点を教えてください

異業種同士で出資しあってできた組合であるため、それぞれの立場で意見が食い違うこともあります。また人数が多くなると意思決定のスピードがどうしても遅くなってしまいます。運営に頭を悩ませることは多いですが、その時は、もともとのコンセプトである生産者と消費者を結ぶという想いの原点に立ち返るようにしています。

長門の若者へアドバイスをください

今頃の若者は、できない理由を先に考えて、動かない人が多いように感じます。伝えたい気持ちを持って、まずは動くということを大事にしてください。仕事ならば、与えられた仕事だけが仕事ではありません。高い目線を持って、思いついたことは動きながら考え、人間力を鍛えましょう。失敗を恐れずたくさん挑戦してください。

今後の展望について教えてください

生産者の想いを消費者に伝え、両者をつなぎ、生産者の所得を増やすことが私の仕事です。例えば、ITを活用し、生産者の情報を蓄積し想いや気持ちを伝える仕組みの構築や、すべて長門の食材を使いフリーズドライ技術で常温保存ができる非常食の開発などを行なっています。農産物を通して長門の魅力を発信するため、まだまだやれることはたくさんあると思っています。
農産物を通して地域の魅力を引き出そうとされる末永さん。溢れるアイデアから様々な試行錯誤をしつつ、いろいろな取り組みをされている様子が印象的でした。蒔いたアイデアの種がどのように結実するのか。今後も末永さんの取り組みから目が離せません。
株式会社63Dネット
株式会社63Dネット
☎0837-22-4671(長州黒かしわ振興協議会事務局)