R4年度『林業体験@山口県長門市』を実施しました
こんにちは、NPO法人つなぐ事務局です。
NPO法人つなぐでは、若い人に、長門市で働く人の姿から「長門市で働くこと」を将来の選択肢の1つにして欲しい、将来何か考えるときに長門市を思い出して欲しい、そして正解のない時代を、自分で考え生き抜く力を身につけてもらい「次世代を任せたい」との思いをもって、学びのお手伝いを行っています。
12/16-18にかけて、学校法人角川ドワンゴ学園N/S校の『林業体験』と連携し、ここ長門市を舞台にしたプログラムのお手伝いをさせていただきました。様子を紹介します。
※2016年より、長門市は、学校法人角川ドワンゴ学園と連携し、様々なプログラムを実施しています。(参考情報:幅広く多様な生徒層へのよりよく生きる力を育むことができる「21世紀型ライフスキルプログラム」 実証地域 山口県:長門市等 経済産業省の「未来の教室」のHPにリンクします)
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企画・募集はこちらから(過去記事:R4 12/16-18 林業体験 伐採の現場から今の林業を学ぼう!『森林をアップデートする3日間』)
トークセッションの様子はこちらから(過去記事:林業についてのトークセッション 終了しました。)
1日目 日置 千年の森の散策
全国から中高生が15名が参加してくれました。学校法人角川ドワンゴ学園の体験学習担当の方と、TAとよばれるアシスタントスタッフの総勢21名での来訪です。
空港とJRを活用し、各地から山口県に終結。大型バスにて14:30頃に千畳敷に到着しました。
風で飛行機が30分遅れるなどありましたが、無事全員が集まることができました。
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この日は雨予報でしたが、晴れてくれました!感謝
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急な下り道。気をつけて降りていきます。
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無事倒れた木を図ってみると、12.5㍍ほどでした!
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伐採を見学後は、3つに分かれてのワークです。チェンソー体験や、奥では薪割りと火付け体験も。
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短い時間であり、残念ながら、真っ暗になったこともありここで終了しました。
ご協力いただいた福ノ杜林業の福永さん、地域おこし協力隊の林業担当久保田さんはじめ、皆様、本当にありがとうございました!
さて、明日はシンラテックさんでの工場見学、おもちゃ美術館で木のおもちゃや、木育について学び、夕方から長門市しごとセンターにて、アイデアソンを行います
長門市にある、魅力と可能性を存分に感じてもらえたらと思います!
2日目① シンラテックの工場見学
さて、2日目は10時から、木材加工業を営む 株式会社シンラテックの工場見学です。【会社HPのリンク ←動画などもふんだんにあってカッコいいのでぜひご覧ください】
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宮田さんに「商品価値のある丸太を選別し、商品にならないものはチップにするべく機械にいれていく」という作業を説明・実演していただきました!
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かんなをかける前と後の手触りを確認
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今回、各行程を担当される方に、リアルなお話を伺いました
(今回お仕事を見せていただいた皆さん)
◎全体の説明 近藤社長
◎丸太を選別して、チップにするものをベルトコンベヤーに載せていく行程 宮田さん
◎シイノキの丸太を製材に加工する工程 岡藤さん
◎製品化の工程
・枠材(内装材、鴨居、ドア枠の板材) 中村さん
・シイノキのフローリング等 大谷さん、田村さん
◎貼り合わせの工程 日坂さん
◎ニスなどのの塗料の工程 安藤さん
ご対応いただき、誠にありがとうございました。
シンラテックでは、最近はやりのオリジナル住宅のニーズに合わせて、オリジナルの建材にも対応されていて、少量・多品種の製材を短納期で納品されています!
その実現のため効率化も積極的にすすめており、ICTを取り入れ、例えばバーコード付きの加工指示書をもとに各部門が動いており、一括での工程管理がなされています。またそれらが梱包・出荷される際には、自動的に伝票ラベルが作成されるそうです。
シンラテックさんは、社名に「-tech」とつくだけあって、さすがICTを活用されています!
なお、近藤社長にお話を伺うと、ここ20年だけでも、日本の林業業界やその川下にあたる木材加工業で、本当にいろいろなことがあったようです。
昭和から平成にかけて、国産の木材の利用の減少・外国産のとても安い輸入木材が広がり、林業および木材加工業は衰退の一途。しかし、平成20年頃から、国が「木材自給率のUP」を掲げ、国産材の活用を後押しし始めたそうです。長門市は、市の75%を占める森林の活用により、林業を市の代表的な産業の1つにしたいと考え、当時、木材加工の現場で試行錯誤していたシンラテックさんらと連携し、いち早く「地域で生産される木の活用」に力を入れだしました。
そして、林業先進地として、全国16の地域の1つとして指定※され、長門おもちゃ美術館や木育の推進、林業担当の地域おこし協力隊の募集などによる人材育成等など今につながるそうです
なんだかすごいです
※林業成長産業化地域 事例集 2018 - 林野庁【資料のリンク】
(資料より抜粋)
林野庁では平成29年度、地域の森林資源の利活用により、多くの雇用や経済価値を生み出す明確なビジョンをもつ地域を「林業成長産業化地域」として選定し、ビジョンの実現に向けて地域が独自に提案するソフト面での対策を支援するとともに、木材加工流通施設等の施設整備を優先的に採択するなど、重点的な支援を行うことを目的とした「林業成長産業化地域創出モデル事業」(以下、モデル事業)を開始しました。
平成29年度には16地域、平成30年度には12地域を選定し、現在、全国28地域が「林業成長産業化地域」として活動を始めています。
(抜粋以上)
参照:2022.12.17
工場では、しっかりと細部まで見せていただきました!どのように機械を動かし、その結果木がどのように変化するのかを見学でき、木材加工についての理解が深まりました。説明いただいた皆さん、本当にありがとうございます。
2日目② おもちゃ美術館
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たまごには、8文字×2行までの文字を焼き付けることができます。局面なので、あまりたくさんは入らないそうです!
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木のたまご作りワークショップは定期的に実施されています。また団体での相談も可能なようです。長門おもちゃ美術館の【HP】などでご確認下さい。
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おもちゃ美術館と、キッズクルーズ船弁天について
2022年現在、全国に10の「おもちゃ美術館」があります。【全国おもちゃ美術館のHPより 2022.12.18参照】
長門おもちゃ美術館は4番目に開館しました!
(全国おもちゃ美術館HPより)
おもちゃ美術館は、郷土の自然や文化と遊びが融合した交流型ミュージアムです。
各地から要望によって設立計画が進められ、公民問わず様々な組織が設立・運営を行っています。
各美術館ごとに特徴があるようです。
長門の場合は、海が特徴で、クルーズ船弁天、があります!
併設する青海島観光汽船の船を、クラウドファンディングで集めたお金でリニューアルしたそうです。
長門市HPの記事より
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クルーズ後に、記念写真を!
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作ったたまごの1つを、プールに放流します!
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ここから10分は自由時間です。時間いっぱい、木に触れましょう!
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2日目③ アイデアソン @長門市しごとセンター
さて、16時頃に長門市しごとセンターに移動し、ここから21時までアイデアソンにて、グループワークを行います!
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3日目 発表&振り返り
9:30に集まって、10時からの発表に備えます。
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発表の流れを説明後、
発表の順番を決めるじゃんけんをして、さあ、発表です!
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振り返りは、各班ごとに行い、その後全体でも行いました。
「案をひとまず出して、1つに絞るとき『どれもいい』となって、ならばステップを踏んですべてを紐付ける様な息の長い取組みとして実践しようと思った」
「今の時代に林業を合わせる、 どうしたら若い人がワクワクするのか?を考えるのが楽しかった」
「林業は、体も使うし、頭も使う仕事だとかわった」
「将来建築士になりたいと思っているが、そうなる上でヒントになる体験ができた」
「1日目の山の散策のとき、あまりにおなかがすいていてキョロキョロしていて野いちごを見つけた。あの味は忘れられない」
「ぼくも一緒に食べました。おいしかったw」
大人側からは
「いずれの班でも、何らかの形で『アニメ』というキーワードが出ていて、若い人の意見として参考にしたい」
「将来の夢を考える上で、今回の『林業体験』で得たものを加えようとしている姿に刺激を受けた。5年後10年後でもいいので、何かしようというときに、コラボ先としてぜひ声をかけて欲しい。ここで待っています」
等など、そのときの思いや様々な未来に向けたコメントが共有されました。
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発表では時間を考え言及せずだったけど、アイデアに対しマーケティング調査もしていたことが判明!網羅的に積極的に考えている姿になんだか嬉しくなります!
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高校生から、1枚ずつ色紙を渡してもらいました!
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今回のプログラムに参加いただいた皆さん、誠にありがとうございました。
「来てよかった!」
「楽しかった」
「今度は、友達と遊びに来ますね」
とのコメントもありました!
くったくのない笑顔をみていたからか、なんだか目の前がぼやけます。
短い時間でしたが、現在働いている人とこれからの未来を紡ぐ高校生が出会い、たくさんの前向きな言葉として表現されており、とても温かい元気の沸いてくるような記憶となりました。
本当にありがとうございます。
<伴走支援者>
◎#NPO法人人と木 岩本理事長
◎#シンラテック 近藤社長
◎#福ノ杜林業 福永さん
◎#NPO法人つなぐ スタッフ一同
お越しいただいた皆さん、そして関わっていただいたすべての皆様、本当にありがとうございました。
追記:長門時事に、実施の様子を取材いただきました!
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その後
続きを書いているのは、2023.6.4です。令和5年度も「林業体験」を実施したいとのことで、企画を考えています。
あくまで「職業体験」の一環として、どのようなプログラムにするといいのか?木は身近にあるものの、それで「生計をたてる」にはどうしたらよいのか?
そもそも、林業って成長産業とされながらも、その難しさが言われてきました。ぞれはどういう原因によるものなのか?
原点に戻って、GPT4.0に聞いてみました。
日本の林業が苦戦しているのはなぜか
日本の林業が苦戦している理由はいくつかあります:
- 輸入材の流通:世界各地から安価な木材が輸入されるため、日本国内の木材は価格競争に打ち勝つのが難しい状況にあります。これは、国内の林業者にとって大きな打撃となっています。
- 適切な森林管理の難しさ:林業は、植林から伐採、運搬まで、長期間にわたる綿密な管理が必要です。しかし、労働力不足や高齢化、技術不足などの問題により、適切な森林管理が行えていない場面もあります。
- 交通の問題:山間部での伐採は、その後の運搬や処理に困難を伴います。また、インフラストラクチャーの不足は、木材の価格に影響を及ぼし、コストが上昇する要因となります。
- 木材価格の低下:木材市場の価格が低下していることも、利益率を圧迫する要因となっています。
- 持続可能性と環境規制:伐採や森林の管理にはさまざまな環境規制が存在します。これらの規制は、林業のコストと収益性に影響を与える可能性があります。
これらの問題に対処するためには、政策や業界の改革が必要となります。これには、林業技術の向上、森林インフラの整備、林業の価値を理解し尊重する文化の育成などが含まれます。また、環境保全と経済的な効果を両立するための新たなビジネスモデルや、森林資源を有効活用する産業の創出も重要な課題となっています。
参照:ChatGPT May 24 Version
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安い輸入材が入ってくるとの話はよく聞きます。とはいえ、2023年現在は、円安ですし、エネルギー価格は高騰しています。なれば、国産材への需要が戻ってくるのでしょうか?
なぜ日本では林業が成長産業と言われるのか
日本の林業が成長産業とされる理由は、以下のような点が考えられます。
- 持続可能な資源: 日本は森林が豊富な国であり、適切に管理された森林は持続可能な資源となります。再生可能なエネルギー源としての木材の利用が増えてきており、これが林業の成長を牽引しています。
- 地域振興と雇用創出: 林業は地方創生や雇用創出に貢献することができます。若者が地元で働く機会を提供し、地方経済の活性化に繋がる可能性があります。
- 木材需要の増加: グリーンビルディングやエコ建築の流行により、木材の需要が増えてきています。特に、日本の伝統的な木造建築への注目が高まっています。
- 森林維持・管理の必要性: 適切な森林管理は、生態系の保全、土壌侵食の防止、洪水リスクの低減、二酸化炭素の吸収など、多くの環境的利益をもたらします。これらは地球温暖化対策や生物多様性保全にとって重要であり、社会的な価値が高まっています。
- 新たな利用技術の開発: 木質バイオマスエネルギーや、木材を原料とした化学製品の研究開発が進んでいます。これらは新たな市場を創出する可能性があり、林業の将来を明るく見せています。
ただし、上記の要素が実現可能性を示しているだけで、自動的に林業が成長するわけではありません。効率的な森林管理、技術革新、市場の需要、そして政策など、さまざまな要素が組み合わさることで初めて成長が実現します。
参照:ChatGPT May 24 Version
もう1つ聞いてみました。
スウェーデンでは、律業が「儲かる仕事」の1つとして人気を集めています。それはなぜでしょうか?
日本に比べて、スウェーデンの林業がうまくいっているのはなぜか
スウェーデンの林業が成功している理由は、その特徴的な要素と日本との比較を通じて理解することができます。以下に、スウェーデンと日本の林業を比較したポイントをいくつか挙げてみます。
- 森林の管理と運用: スウェーデンでは森林管理が非常に効率的に行われており、伐採後の再植樹が厳格に実施されています。これにより森林は持続可能に利用され、木材供給が安定しています。一方、日本では適切な森林管理が難しい場面があり、特に山間部での労働力不足や交通の問題が挙げられます。
- 技術とインフラ: スウェーデンの林業は、伐採から製材までの一連のプロセスにおいて高度な技術を利用しています。また、木材の運搬や処理を行うための良好なインフラが整備されています。これに対し、日本の林業ではこれらの要素が課題となっています。
- 市場と製品の多様性: スウェーデンの木材は、建築材料から家具、紙、バイオエネルギーといった多岐にわたる製品に利用されており、需要が多様です。一方、日本では安価な輸入材が市場を占め、国内産木材の需要が低下しています。
- 政策の支援: スウェーデン政府は、林業を強く支援しており、研究開発への投資や税制などにより林業の成長を促進しています。一方、日本の林業政策では、これまでこれといった成果が出ていないとの指摘もあります。
これらの比較を通じて、スウェーデンの林業が成功している理由を理解することができます。それぞれの国には自国特有の環境や問題がありますので、他国の成功モデルをそのまま適用することは難しいかもしれませんが、参考にする点は多いでしょう。
管理の効率化と、出口(活用方法)の多様化がポイントになるようですね。
林業家の収入は?
林業家の収入は、彼らが働く地域、経験、所持する土地の大きさ、木材の種類と市場価格、そして林業に関連する他の活動(例えば、観光事業や製材業)など、多くの要素によって大きく変動します。
林業は長期間にわたる作業が必要で、しばしば大きな初期投資が必要です。木材が成熟し、収穫できるまでには数十年を要することが多いです。そのため、林業家の収入は、年によって大きく変動することがあります。
また、林業家の収入は、一般的には木材の売却から得られますが、補助金や助成金も重要な収入源となることがあります。多くの国では、森林の維持管理や再植樹など、環境保全に関連する活動に対する補助金が提供されています。
林業家の収入を具体的に数値で示すのは難しいです。それは、上記の要素だけでなく、その人がどれだけの時間と労力を林業に投じ、どれだけのスキルと知識を持っているか、そしてその地域の経済状況や市場の状況などにも依存します。ただし、総じて言えることは、林業は一夜にして大きな利益を生むビジネスではなく、長期的な視点と戦略が求められるということです。
たしかに、山を守ることはとても大切です。林業の仕事は「木を切って売る」だけではなく、地球全体に関わる大きな仕事だと感じます。
もっと林業への知識を深め、将来、この仕事につく若者がよりよく働けるようなサポートもできたらと思います。
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