講演「学校におけるキャリア教育・探究学習のこれからを考える」が実施されました。

こんにちは、NPO法人つなぐ事務局です。

NPO法人つなぐは、長門市でイキイキ働く人を増やしたいと考え、日々の活動を行っています。

(about us) NPO法人つなぐについて

こんにちは、NPO法人つなぐ事務局です。 長門市では、日本中の多くの地方と同様に、出て行ってしまった若者が戻ってこなくなっていること、少子化による人口減少が目に見…

その一環で、中高生に学校とも家庭とも違うサードプレイスとして長門市しごとセンターを開放するとともに、長門市のふるさと教育・キャリア教育を促進すべく活動をしています。

長門市での学びを通じて、将来の地域を担ってくれると嬉しいと考えています。

学校法人角川ドワンゴ学園N/S校(民間企業)との連携

2018年10月に長門市しごとセンターが開設された際、その2階に、学校法人角川ドワンゴ学園N/S校(当時:N校)が「長門Nセンター」を設置し、各種プログラムを提供していました。

オンラインを活用し、教科に限らない「21世紀型プログラム※」は、たくさんの子どもたちの興味関心を刺激してきました。

それらをもっと届けていくべく、プレ的に2022年度に各中学校の授業の中でのプログラムを提供、2023年度より三隅中学校で計10時間の能力開発プログラムを提供していきます。

※参考 21世紀型プログラム 【ドワンゴHPの記事】

今日は、中学校でどのような学びを提供していくのかお伝えすべく、キャリア教育研修会にて、学園のご担当者様とともに参加させていただきました。内容を一部ご報告します!

令和5年度 長門市キャリア教育研修会

会場は、長門市役所です。

長門市内の小中学校のキャリア教育を担当する先生方が参加されています。

長門市教育委員会より、所管説明として新学習指導要領に基づくキャリア教育についての説明が行われました。

それをもとに、長門市でのキャリア教育やキャリア教育担当として具体的にどう進めるかの説明が行われました。

参照:キャリア教育研修会所管説明 令和5年6月2日 長門市教育委員会

長門市の小中学校におけるキャリア教育のねらい

ふるさと長門に愛着や誇りをもち、地域に貢献しようとする意欲を育てるとともに、夢や目標をもち、一人一人のキャリア形成や自己実現をめざした資質・能力を育成する。

琉球大学 教育学研究科 教授 杉尾幸司 氏の講演

学校法人角川ドワンゴ学園のつながりで、琉球大学の杉尾教授が登壇されました。

テーマは『学校におけるキャリア教育・探究学習のこれからを考える』です。

<講演の内容>

• キャリア教育について
• 学習指導要領が示すキャリア教育実践の在り方
• 「キャリア・パスポート」について
• キャリア教育を通して育成すべき資質・能力
• キャリア教育と探究学習
• 教育改革の世界的な潮流
• 「コンピテンシー」から「エージェンシー」へ
• 探究学習の指導方法
• 探究活動を行う意義

改めて「探究活動とは何か」「学習指導要領は何を求めているのか」などをわかりやすく解説された後、後半ではより具体的にどのように実践できるのか、のお話がありました。

参照 学校におけるキャリア教育・探究学習のこれからを考える 琉球大学大学院 教育学研究科 教授 杉尾幸司
事務局

中学校の先生が、資料を見ながら

「この『質問』が本当に大切だが、適切に質問したり声がけするのはなかなか難しい」

とおっしゃっていました。接するスキル、寄り添うスキル、刺激するスキル。相手によって、状況によって変えていくことが大切です。先生という仕事の奥深さを感じます。

なお、探究活動を行う上で、『先生自身』がすべての知識をもっている必要はなく、ファシリテーターとして子ども自身のもっと「知りたい」という気持ちを刺激して背中を押す、とのお話は大変興味深かったです。

講演の様子

参加された先生方の声を一部共有させていただきます。

Q:印象に残ったことを教えて下さい

○ 探究の過程、振り返りにおける、教師の言葉がけが重要であり、良き質問者であることが、指導のポイントというお話が心に残りました。どのような言葉がけや質問をすれば、児童の探究が深まっていくのか、日々の実践の中でしっかり考えていきたいと思います。

○ キャリア教育の中で、探求活動を行う意義が、自分が自分らしく生きるために、という言葉が心に残りました。この意義を指導者だけではなく児童と共有しながら教育活動を進めていきたいと思いました。

○ 主体的な学びになるためには、自己調整型の主体性が大切である。総合的な学習が、探究活動となるような指導方法、評価方法がよくわかった。

さいごに

キャリア教育担当の先生方の研修会に最初から最後までご一緒したのは初めてでした。

講演会後は、参加されている教員の方々がテーブルワークを行い、お互いの情報交換をなされていました。長門市には、中学校区を単位とした「みすゞ学園」という小中の連携があり、こういった勉強会などを積み重ねることで関係を作っていることを感じます。

三隅中学校の校長先生と。オンラインで話し合いを重ね、今日初めてリアルにお会いされます。

さて、6月後半から三隅中学校でのプログラムの提供が始まります。その最終的な打ち合わせも行いました。

学校法人角川ドワンゴ学園は、複数の自治体と連携し大学などとも連携し日々生徒の反応を分析しプログラムの改善を行っています。しかし、できたものを持ってくるのではなく、長門市では長門市の学校現場の先生の思いや教育委員会の思いなど、お話を1つ1つ確認しながらかなり柔軟にカスタマイズされます。一緒に考えてくださっており、その経験と姿勢は大変勉強になります。

今年度のプログラムが三隅中学校の生徒の力になるよう、われわれNPO法人つなぐスタッフも現地でのコーディネート役割をしっかり果たしたいと思います。

今日は、本当にありがとうございました。

引き続きよろしくお願いいたします。